
グリーンマン
20XX年、地球は温暖化による海面上昇、
酸性雨による森林消失、海底開発・放射能による海洋汚染など、
ありとあらゆる環境問題を抱えていた。
地球上から緑の資源は枯渇、空気中の酸素含有率20%は、
もはや遠い過去のお話であった。
急激に汚れてゆく大気。それに順応できる植物はなく、
これらの深刻な問題に対して科学者達は早急に解決策を求められた。
結果、遺伝子操作の末の偶然の産物として生み落されたのが
この、グリーンマンである。
その皮膚の色を省いては、見た目は人間と変わらなかったが、
通常の植物の1000倍以上の酸素を生産できるという。
言語能力に乏しく、その知能も人間の3歳程度と推測されるが
性格は非常に穏やかで、人間に危害を加えることはない。
しかし生殖能力はなく、常に栄養剤である『ミドリンク』を
摂取していなければ数日~数ヶ月で枯れて死んでしまう。
開発当初は、人々の希望となって大量生産されたグリーンマンだが、
やがてこれに替わる新たな酸素製造マシーンが開発されると、
途端に非難の対象となり、いつしか人々の前から姿を消してしまい・・・
…to be continued…